ドン・キホーテ

ドン・キホーテ

初演は1869年、ボリジョイ劇場にて。音楽はレオン・ミンクス。

現在上演されているドン・キホーテの多くはゴルスキーによる改訂版による。スペインの町を舞台にした陽気なコメディ。

あらすじ

 

プロローグ

 ドン・キホーテは書斎で本を読んでいるうちに、現実の世界と区別がつかなくなり、頭の弱いサンチョ・パンサをつれて、あこがれのドルシネア姫を探す旅にでる。

第1幕、町の広場

 町の人々が集まっているところに、床屋のバジルとその恋人キトリが登場して、町の仲間と陽気に踊る。そこにキトリの父親が登場する。キトリの父親は、キトリを金持ちのガマーシュと結婚させたがっていて、バジルとの仲を認めようとしない。キトリはガマーシュなんてと、適当にあしらっている。

 広場には、闘牛士たち、町の踊り子などが登場し、陽気に踊ります。そこに、サンチョ・パンサを伴ってドン・キホーテが登場する。ドン・キホーテはキトリをあこがれのドルシネア姫だと思い込み、町の広場を舞踏会と思いこんでみんなで踊りだす。そんな中、バジルとキトリは駆け落ちをする。スペイン情緒あふれるキトリのソロの踊りが見所である。

 

第2幕第1場

 駆け落ちしたキトリとバジルが居酒屋に隠れていると、キトリの父が探しにやってくる。そこでバジルは狂言自殺を行い、それを見たドン・キホーテは、2人の仲を認めるようにキトリの父に言います。キトリの父が、しかたなく2人を許すと、それを聞いたバジルは飛び起きて喜ぶ。この狂言自殺をおもしろおかしく演じる。

 

第2幕第2場

 旅を続けるドン・キホーテは、ジプシーのキャンプの側を通りかかり、そこで、ジプシーたちのダンスや人形劇を見せてもらう。人形劇をみたドン・キホーテは、それを現実の話と勘違いし、風車を悪者と間違えて突っ込んでいって気絶する。

 

第2幕第3場

 夢のシーン。気を失ったドン・キホーテは、森の中であこがれのドルシネア姫や森の女王、キューピッドたちが踊る夢を見る。ここでは一転してクラシックバレエの世界が展開される。キトリを演じるバレリーナがドルシネア姫を演じるが、キトリの強気な娘の雰囲気から夢の世界への切り替えが見所です。

 

第3幕

 キトリとバジルの結婚式。2人の結婚式が行われ、キトリとバジルが華やかにグラン・パ・ド・ドゥを踊る。超絶技巧盛りだくさんで、華やかで見ごたえがある。コンサートでも人気の高いパ・ド・ドゥです。 全幕では、キトリの友人の踊りも交えて演じられます。