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アルブレヒト・デューラー(1471-1528)
ドイツルネサンス期に活躍したドイツ美術史上最大の画家。
金銀細工師の息子として1471年生まれる。父に絵画を学んだ後、ヴォルゲムートに師事し国際ゴシック様式の絵画や版画を学ぶ。1490年から4年間修行の為に国内を遍歴し、2度イタリア
ヴェネツィアへ留学した。イタリア・ルネサンスに触れ、作品は勿論、芸術家の地位の高さを目の当たりにした、そのためドイツ国内の芸術家の地位を高めようと決意する。1512年皇帝マクシミリアンの宮廷画家となり、ドイツ国内はもとより、諸外国にまで名声を得ることとなる。またデューラーは版画をひとつのジャンルとして確立した。版画においても絵画においても頂点をなしている。
なお生涯にと数多くの作品を完成・未完問わず制作してきたデューラーは、完成品にのみ、AとDを組み合わせ図案化した独特のサインを記し、現在ではモノグラムを使用した最初の画家として知られている。
自画像
1500年 67×49cm | Oil on panel |
Alte Pinakothek, Munich
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1500年の自画像(28歳の自画像)。当時、ガラスを用いた鏡が発明され普及したことにより自画像を描く画家が増えた。その中で作品中に自分を登場させる形で、画家自身の姿を単独で描く自画像を最初に制作したのがデューラーとされている。また自画像を描くことの意味を考え、強い決意を表現したのもデューラーであった。最初の作品から5年後、27歳で再度自画像を描いているが、5年前に手がけた作品同様、若々しさに溢れている。
さらに一年が経ち、28歳の時に描いたこの作品が本作である。質感やそこに含まれる意味が劇的に変化を遂げ、芸術家としての使命感と意思をキリストの姿を模して描いている。
聖母の7つの悲しみ
1496年頃 189×134cm | Oil on panel |
ドレスデン国立絵画館ほか
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フリードリヒ公の注文を受け、デューラーが25歳頃に手がけた祭壇画『聖母の7つの悲しみ』。悲しみの聖母≫部分を中心にし、キリストの割礼、エジプトへの逃避、博士たちと議論するキリスト、十字架を担うキリスト、十字架へのはりつけ、キリストの磔刑、キリストの哀悼、とキリストの生涯と聖母マリアの悲しみの7場面を描いている。初期の代表作である。特に後光を背負う聖母マリアの悲観に満ちている表情は、当時本作を観る者に深い感銘を与えた。また本作は中央部分「悲しみの聖母」はデューラー直筆とされているが、他の7つの場面については構図、色彩、タッチなどの違いから真偽を疑問視され、現在もその研究が続けられている。
東方三博士の礼拝
1504年 100×144cm | Oil on panel |
ウフィツィ美術館
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アダムとイブ
1507年 各209×81cm | Oil on panel |
Museo del Prado, Madrid
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デューラーは、本作の3年前にも同主題の版画を制作しているが、当時は男女を問わず単一的な人間美を表現している作品であったが、本作は二度目のヴェネツィア留学で学んだ、人体比例の研究で得た男女の違いに合った調和的な様式美理論の成果がよく表現されている。さらにデューラーが独自に築き上げたの理想美を描いたものでもあった。本作の主題は、天地創造の六日目に、神が自らの姿に似せ、地上の塵から最初の男性アダムを創造し、アダムの肋骨から最初の女性イブを創造した、神によって創造された最初の男女である。またアダムとイブが手にしているのは禁断の木の実である「知恵の実」で、旧約聖書ではエヴァの横に描かれる禁断の木に這う蛇の誘惑によってアダムとイブが知恵の実を口にし、父なる神の怒りに触れ、楽園を追放させられたとされている。
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