長崎大入試問題漏えい事件

【長崎大入試問題漏えい事件】昭和34年(1959年)

 長崎大学医学部で、数年前から不正入学者が相当いるとうわさされていた。このうわさを確かめるため、同学部教授が新入生に英語の試験をしてみると、成績の非常に悪い者が4人いることが分かった。

 この4人の入学試験の成績はいずれも優秀であったが、英作文の答えはほぼ同じであった。この4人を集め、入学試験と同じ問題をやらせてみると、全く悪い成績であった。このことを4人に問い詰めると不正入学の事実を告白したのだった。彼らは英語の入試委員である学芸学部教授から模範解答を教えてもらっていた。4人は退学となったが、4人のうちの1人は学芸学部教授の次男だった。