国民休暇村

【国民休暇村】昭和35年(1960年)

 国民休暇村は宿泊施設を中心としたレクリエーション総合施設を持つ保養地である。昭和35年8月、厚生省は国民休暇村の建設計画を発表し、「民間より安い料金で休暇村の施設を利用でき、健康で明るい国民生活に寄与すること」を目的に、国立公園・国定公園の自然環境の優れた景勝地に開村する計画がたてられた。

 国民休暇村の特徴は、日本の風景を代表する海岸や高原などの自然に恵まれた地域に位置し、宿舎を中心に広大な面積を持つことである。敷地にはプール、海水浴場、スキー場、児童遊園地、ゴルフ練習場、テニスコート、自然遊歩道、サイクリング施設などが完備され、家族ぐるみの健全な休暇を楽しむことができる。

 国民休暇村のうち遊園地、歩道、野営場などの公共施設については国や地方公共団体が整備し、宿舎、ロッジ、スキーリフトなどの有料施設については国民休暇村協会が運営している。宿泊料は民間の半分程度で、料金が安いため国民休暇村の経営は苦しくなっている。現在、全国に35カ所の国民休暇村があり所轄は環境庁である