美容整形医師脅迫事件

【美容整形医師脅迫事件】昭和27年(1952年)

 昭和27年1月17日、東京・新宿の美容整形外科医院・山口洋二さん宅に、「手術によってかえって醜くなった、俺の一生は台なしだ。250万円を持って小田原城址公園までこい。こない場合は貴殿の命にかかわる」という脅迫文が届いた。

 神楽坂署は警官数人を神奈川県小田原市に派遣し、格闘のすえ犯人を逮捕した。犯人は同市に住む東京写真工芸専門学校の1年生で、同医院で鼻の美容整形を受けた患者だった。

 このように昭和20年代の後半になると、美容整形が一般的になった。当時の値段は二重まぶたが5000円、隆鼻術が1万円で、そのほかにもわき毛の脱毛が流行していた。美容整形には成功例もあるが失敗例もある。また成功例でも自分のイメージと違っていれば失敗として恨まれることになった。