リンゴ追分

リンゴ追分

 美空ひばりのシングルで、歌の途中に挿入されている「えええええええ・・・」という節が有名な曲である。リンゴ追分はテンポがゆったりしているが、スローなゆえに音程が難しく、歌唱力を試すバロメーターになる曲である。

 昭和27年4月、ラジオ東京(現TBS)の開局を記念して放送された連続ドラマ「リンゴ園の少女」の挿入歌として製作され、この「リンゴ園の少女」が映画化され、当時15歳だったひばりが主役で、本曲が主題歌として使用された 。レコードは当時としては戦後最大の売り上げとなる70万枚を売り上げ、最終的には130万枚の売り上げるミリオンセラーとなった。
 本曲の舞台となった青森県弘前市のりんご公園には本曲の歌碑が建立されていて、弘前市では毎年5月に「全日本リンゴ追分コンクール」が開催されている。美空ひばりの命日(6月24日)はこの歌から「林檎忌」とよばれている。古くは松尾芭蕉の時雨忌(しぐれき)、芥川龍之介の河童忌、太宰治の桜桃忌、三島由紀夫の憂国忌などがあるが、芸能人では美空ひばりだけではないだろうか。