辻井伸行

 2009年(平成21年)、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにおいて日本人として初優勝をなした。

 東京都豊島区出身で、産婦人科医の父と元アナウンサーの母のもとに生まれる。出生時から眼球が成長しない「小眼球症」と呼ばれる原因不明の障害を負っていた。筑波大学附属盲学校小学部を経て、東京音楽大学付属高等学校(ピアノ演奏家コース)卒業。10歳時に大阪センチュリー交響楽団と共演し、デビューを飾っている。
 2002年(平成14年)に「佐渡裕ヤングピープルズ・コンサート」に出演。2003年(平成15年)には齊藤一郎指揮、読売日本交響楽団と共演した。2004年(平成16年)2005年(平成17年)ワルシャワで行なわれた第15回ショパン国際ピアノコンクールにて「ポーランド批評家賞」を受賞した。2009年(平成21年)6月7日、アメリカで開催されたヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した。

 盲目であっても演奏の素晴しさに変わりはない。楽譜が読めない分、努力、才能は並外れている。なおヘルムート・ヴァルヒャという偉大なオルガン奏者も盲目だった。