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アルトゥール・ルービンシュタイン(1887年-1982年)
ポーランド出身のピアニスト。若い頃はタッチに色彩感があり、スケールが大きく、迫力があり、華やかな演奏スタイルであった。しかし晩年、表現に深みが増してから真価が発揮された。
若い頃のルービンシュタインは遊び人で、演奏活動に怠惰な面があり、稼いだ金をカジノや酒につぎ込み、女性問題が絶えなかった。47歳の時から、彼は自分の立場を自覚し、演奏活動に真摯に取り組むようになる。そして演奏に磨きがかかり、巨匠ピアニストとして名盤を残すことになった。
晩年のルービンシュタインは「停滞やマンネリズムは芸術家としての滅亡を意味する」と語っている。真の芸術家タイプのピアニストで、80歳を過ぎてもなお日々進歩を目指していた。全盛期の彼の芸風は堂々としており、スケールの大きい演奏であった。スケールの雄大さという点では、他のどのピアニストよりも格段に優れていた。ルービンシュタインはショパンというイメージが強いが、ショパンはスケールの小さな曲が多くので、非ベートーヴェンなどの協奏曲を聴くのも良いだろう。20世紀の代表的なピアニストの1人で、演奏家としてのキャリアは80年にも及んでいる。