ポリーナ・セミオノア

 ポリーナ・セミオノワは、ロシアのバレエダンサー。2002年よりベルリン国立バレエ団のプリンシパル。2012年にアメリカン・バレエ・シアターにプリンシパルとして移籍。ミハイロフスキー・バレエのゲスト・アーティストでもある。細めの体型(身長170cm、体重50kg)で繰り出す尖鋭的な踊りが持ち味で、とりわけ「白鳥の湖」での評価が高い。

技師の父親、英語教師の母親の長女としてモスクワに生まれる。6歳までフィギュアスケートを学んだ後、兄のドミートリーと共にソ連国営放送舞踊団に加わり民族舞踊を踊った。

 8歳のときボリショイ・バレエ学校の試験に合格し入学する。在学中の2001年にモスクワ国際バレエコンクールのジュニア部門で金賞に輝いたのを皮切りに、2002年サンクトペテルブルク・ワガノワ賞国際コンクール1位、名古屋国際バレエコンクール金賞と次々に国際的な賞を獲得した。

 2002年の卒業後、ヴラジーミル・マラーホフの誘いを受けてベルリン国立バレエ団に第一ソリスト(プリンシパル)として入団する。17歳でのプリンシパルは劇団最年少記録で、最初のシーズンでマラーホフから「くるみ割り人形」や「ラ・バヤデール」の主役を与えられた。

 2004年6月、19歳でイングリッシュ・ナショナル・バレエ団の「白鳥の湖」にオデット/オディール役で客演し、賞賛される。2006年2月には故国のボリショイ・バレエ団でも「白鳥の湖」で客演し、「やや粗削りだが、若さ、可能性、自由といったものを感じさせる」と評された。

 2012年にプリンシパルとしてアメリカン・バレエ・シアターに移籍した。

 日本にもたびたび訪れており、2003年の東京バレエ団「眠れる森の美女」での客演、2005年のベルリン国立の来日公演「ラ・バヤデール」、2006年の世界バレエ・フェスティバルでの「白鳥の湖」などでお馴染みの存在となっている。

古典のほか、「マノン」「オネーギン」などの物語バレエ、ベジャール、キリアンらのコンテンポラリー作品まで幅広いレパートリーをこなす。日本のバラエティ番組に出演したこともある。