母子手帳

【母子手帳】昭和23年(1948年)

 母子手帳は、妊娠した女性に地方自治体が交付する手帳である。昭和17年、妊婦の健康管理を目的に妊産婦手帳が発行され、昭和22年12月の児童福祉法の制定により、翌23年に「妊産婦手帳は母子手帳」と改名された。また40年からは「母子手帳は母子健康手帳」と名称を変え、母親が手帳に子供の生活記録を記入できるようになった。

 母子手帳は妊娠中の母体と胎児、出産後の乳幼児の健康を管理することを目的として、手帳には医師、助産婦、保健婦による保健指導のほかに、妊娠経過や出産状況、満6歳までの子供の成長、予防接種の状況などが記入された。

 母子健康手帳は妊娠がわかった時点で、住んでいる市町村役場に妊娠届を出すと交付される。妊娠中の健康管理を含んでいるので、妊娠届はなるべく早く出すことが推奨され、母子健康手帳には赤ちゃんの出生から小学校就学までの成長過程、養育に必要な健康診査や予防接種を記録できるようになっている。母子健康手帳は母子の健康の記録とともに個人の健康管理の資料となった。